
Pre-Clinical Examination
クライアントは主訴やそれに伴う「プロブレム」等の顕在的に種々な異常を持っているものです。しかし、それは日常の生活感情の中で流されて、「こんなものだろう」、「仕方がない」、「いつか慣れるだろう」、「年だから」というように、埋もれ、潜在化する異常があります。
インタビューにより、これを一つ一つ取り出し、聞くことにより、口の中の種々の機能の中での異常を自己学習していくことになります。
次の様なPre-Clinicalな質問がクライアントの前のモニターに風景画像と共に表示され、会話を助けていきます。
1.「熱いもの、冷たいもので痛みを感じる事がありますか?」
この質問によって、痛みの種類や部位をクライアント自身が再評価するわけで、クライアントは具体的な質問によって、初めてこの質問によって異常に気づきます。 クライアントは、歯科医から、「あなたの歯は種々とだいぶ悪いですよ」と指摘されることと、自分自身で「何か歯に問題があるらしい」と肯定的な心理状態で答える事では大きな違いがあります。
2.「食事のとき咬んでどこか痛みを感じますか」
これは歯周組織に関する質問ですが、ここでは歯の動揺を自覚して頂きます。
3.「歯の間に物が挟まりますか。もしあればどこですか」
この質問で、もし「いいえ」と返事がかえってきたら、質問を少し変え、「肉や野菜を食べたとき歯の隙間に食べカスや繊維が詰まったりひっかかったりしたことはありませんか」、または「爪楊枝を使われますか」と質問を続けていきます。このように尋ねると「いいえ」と答えた人でも「そうです」と答えるかもしれません。この3つの質問を種々な方法で聞くと、クライアントはそれについて考え始めます。そして思い起こし、考えながら答えていくでしょう。質問するとき、食い下がっていく必要があります。このように隠れていた異常をクライアントは自分で気付いて、明確化します。
4.「ブラシを使ったとき、歯肉から血が出ますか。それ以外でも血が出ることがありますか」 
歯肉から出血していることを初めは驚いて気にしても、そのうち日常当然のことのように感じ流されていきます。しかし質問されることによってその異常を認識させることができます。
5.「食事は左右両方で噛みますか。それとも左ですか、右ですか」
6.「強く噛むほうですか」
7.「日常、歯を時々食いしばっていますか。夜眠っているとき歯ぎしりの癖はありませんか」
これらの5.6.7.の質問は咬合に関する質問です。この質問から、「口が開けられなかった経験はありませんか」、「朝起きた時顎がだるくありませんか」、「頭痛、肩こりはありませんか」、「今まで耳鳴りや耳の痛みがあったことがありませんか」、「舌が痛かったことはありませんか」、「食事のとき、または口を大きく開けたとき、顎に音がしますか」、などの質問に発展し、これらの問題も咀嚼系の関係の異常も歯科に関係があることを知らされていきます。
8.「定期的に歯科医を訪れていますか」(定期健診を受けていますか) 
現在の日本では、定期検査はライフ・スタイルとして定着していないようですが、これらの質問により定期的に健診を受ける必要があることを理解するでしょう。
「あなたは定期的に人間ドックを受けておられますか」という質問も、クライアントに気付かせるのに必要な質問でしょう。
9.「ブラシは強く使うほうですか。大きいブラシですか、小さいですか。毛は固い方ですか、それとも柔らかいほうですか」
10.「歯の手入れ法を専門的に指導を受けましたか」 
9.10.の質問は、クライアントの日常のブラッシング方法とそのことに対する意見を聞くことになります。同時に歯の手入れ法は、個人的に指導を受けなくてはならないと言うことを告げることにもなります。
このように一連のPre-Clinical Examinationは、クライアントの自分の欲求が自分の内面でクリエイトされ、「私の歯」への関心が自分の意思で守られるようになります。それは歯科医の指示的な型で対応するのではなく、クライアントが質問に答えることによって気付いてくるわけです。

共同検査 
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