18枚のフルマウス・レントゲンフィルムをコンピューターに取り込むと、デンタルレントゲンを即時にモニターに出すことが出来ます。普通のレントゲンではレントゲンフィルムをシャーカステンの上に置き、6ブロック毎に、右上顎臼歯部、上顎前歯部、左上顎臼歯部、左下顎臼歯部、下顎前歯部、右下顎臼歯部とデジタルカメラで撮影。それをコンピューターに取り込みます。
モニター上に映し出されたレントゲンを、クライアントと共に次の項目に従って入力します。
1. 歯の状態  2. 不適修復 3. 虫歯
4. 感染・根治 5. 歯根膜  6. 骨欠損 7. 歯石

 

X-Ray右上

X-Ray上前歯


X-Ray左上
       

X-Ray右下

X-Ray下前歯


X-Ray左下
             

また、モニター画面に出された画像を適時に拡大精査することにより、より明確に共同検査が可能となります。

右上臼歯→上前歯→左上臼歯→左下臼歯→下前歯→右下臼歯 と順序を追って項目に従ってクライアントと共に入力します。

 

1. 「歯の状態は如何ですか? 」
歯と歯根の状態をまずクライアントにサンプル画面を見せて説明し、水平埋伏、歯根の破折、根の方向、残根等の状態を見せ、肉眼では直視出来ない骨の中の歯の状況の重要性を説明し、検査項目に従って入力をします。

 


 

2. 「修復物の状態はいかがですか?」
現在ある修復物の状態の良否を判定します。修復物の量はそのクライアントのカリエスアクティビティを反映します。又、歯科歴治療を受けた歯科歴ということになります。
そのことは、
 ・ クライアントの自分の歯に対する意見
  ・ 歯科医療に対する偏見、先入観
などはこれらの歯科治療の経験に関係します。

「では、口の中の充填物やかぶせ物について調べてみましょう。充填物やかぶせ物と歯との間に段差がある場合、食べかすが溜まりやすく口の中が不衛生となり、虫歯や歯周病になりやすくなります」

 

3. 「虫歯がありますか?」
バージンカリエスと2次カリエスの有無を共同検査します。
ここでもカリエスアクティビティが共同検査において大きな問題となります。
・ 第一大臼歯が健康であるか否か (小児期のアクティビティー)
・ 隣接面のカリエスの量
・ 中高年以降のバージンカリエスの有無と量 (成人後のアクティビティー)
これらは今後の予防についての重要な指標となり、クライアントに注意を喚起する必要性があります。 まず、サンプル画像の隣接面カリエス、又は2次カリエスの画像を見せ、 「不良修復物による不衛生な環境がこのような虫歯を作ることになり、歯と歯の間のカリエスは肉眼で発見が難しく、このようにしてレントゲンにより初期の虫歯を発見することが出来るのです」

 

4. 「歯根の周囲に感染がありますか?」
根管治療の根充の状態及び根尖の病巣の入力を行います。特に感染病巣ではその成立を説明し、又歯髄の大切さを強調すべきでしょう。
 「歯髄は一般に神経などと言われていますが、歯の根の先の小さな穴から骨にきている血管や神経が入り、歯牙に栄養が補給されているのです。歯髄は歯にとって大変大切なものです。虫歯が進行し、歯髄に達するまでに早期発見して処置することが重要になります」

  「不幸にも歯髄が細菌に感染すると歯髄が腐敗し、歯の根の先の骨の中にも感染が広がり病巣を作ることになります」 「歯根の治療も不完全であれば同じように根尖に病巣を作ります」 サンプル画像を見せ、説明後順次画面を示したら、項目に従い入力します。

 

5. 「歯根膜の状態はいかがですか?」
サンプル画面は正常な歯根膜と拡大された歯根膜が表示されます。
「歯の根と骨との間には薄い膜で覆われて、ちょうどクッションの様な役目をしています。歯に力がかかるとその力を緩衝する働きをします。しかし、強い力がかかりすぎると歯根膜は拡大し、歯根の骨の中での維持に支障をきたすのです」

 

6. 「歯の根を支えている骨の状態は如何ですか?」
サンプルを示しながら 「歯周病が進行すると歯根を支えている骨が細菌によって破壊されなくなります。奥歯の歯の根が2〜3本ある時は歯 の根の分岐する又の処の骨が破壊され、進行するとトンネルのようになります」
説明の後、右上奥臼歯より異常部を発見し、共に入力していきます。

 

7. 「歯石が付着していますか?」
「歯石は見えない深い根の部分にも付着します。それはレントゲンにより発見することが出来ます。歯根と歯肉との隙間 に入った食べかすが石灰化して石になります。そしてそれがその部分を不潔にしている細菌の巣となり歯周病が進行 する原因となり骨の破壊が進行するのです。歯石を発見することもレントゲンの大きな役割と言えます」

 

レントゲンによる共同検査は、クライアントのレントゲン像をモニター画面上で一歯ずつ大きく拡大しながら項目に従い、また歯科医の説明を受けながら専門的なレベルで精査していくことにより自我も絡み、自己学習されていくことことになります。
以上のように、模型による検査、レントゲン画像による検査はこのデンタル・ドックにとって大変重要なプロセスであります。患者中心システム(P.O.S)のKeyとなります。

 

セクション3 咀嚼系・咬合検査

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