咀嚼系咬合検査
咬合系の筋肉触診検査
T.M.J.検査 [T.M.J.検査]
[咬合の分類]
咬合器による咬合分析 [咬合分析] (1)(2)
[アンテリアガイダンス]

かみ合わせについて
 口腔の健康とは、歯や歯周組織だけではありません。食物を咀嚼するのに必要なすべての組織・・・筋肉、TMJ、神経、骨、人体等々が健全に働いてくれなければなりません。この咀嚼系のある部分に何らかの原因で悪影響が及ぶと、歯や歯周組織のみならず、すべての組織の変形や機能異常に波及してきます。  

☆口腔の健康を悪化させる原因の一つはカリエスや歯周病を起こす細菌ですが、もう一つの原因は、咬合ストレスなのです。

☆歯に過剰な咬み合わせの力が掛かると、
   @歯の動揺
  A歯の磨耗
  B歯の知覚過敏
  C咀嚼筋の緊張
  DTMJの異常
  E歯根膜の破壊
  F歯の破折
  G口の悪習慣
  等が引き起こされます。

☆このように、歯や歯周組織、また全咀嚼系が過剰な咬合ストレスによって異常な影響を受けることになります。 
 従って、組織の破壊が起こらない程度にまで咬合ストレスを軽減させる必要があります。歯列にかかる咬合ストレスと、下顎が咀嚼時に上下に動く運動をどのように調和させていくかが問題となります。

歯と筋肉とTMJとの生理的な調和を乱すようになると、咬合ストレスが生じます。もし、歯と関節及び筋肉との調和が乱れると、歯にストレスがかかり、咬耗してきます。もし、歯周組織の炎症があると、歯に動揺が起こります。歯周組織の破壊が進みます。

 咬合ストレスが掛かった歯は、支えている歯根の周りの大変鋭敏な固有受容神経がセンサーになり、脳の中枢に求心的に伝達され、脳より遠心的に下顎を動かす筋肉に指令されて、その歯に咬合ストレスが掛からないように下顎の位置を変えるよう筋肉に働きかけ、そのストレスを回避するのです。
  そのことにより、無理に下顎の変位を強いたその筋肉は疲労し、乳酸の代謝が悪くなり、筋肉の強直が起こる事になります。

<M.M.D.D.では、クライアントに咬合についての解説を行うためのアニメーションが用意されており、これをモニター画面で見ながら説明することができます。>

 

 特に下顎を前方に動かす度に位置を決める外側翼突筋が緊張します。その筋肉の緊張が他の閉口筋(内側翼突筋、咬筋、側頭筋)まで波及し、ついには口を開ける事ができなくなることもあります。強直が波及して、肩凝り、背中の痛みになり、また筋肉からの頭痛にも関連してくるのです。

☆また、下顎関節の円板と下顎関節頭との排列がずれる事によって関節痛が起こり、関節が下顎を動かすごとに「クリック音」がすることになります。
 このように、一本の歯による小さな咬合ストレスでも筋肉の機能は変化を起こします。
 歯根膜にある神経筋機構は、もともと本来的には咬合ストレスのかかった歯を防護するためにあるわけです。
 しかしながら、ストレスのかかった歯を守った結果として、他の正常に働いている筋肉などに悪い影響を与える事になるのです。頭痛、ついには肩などの姿勢を維持する筋肉まで悪影響を及ぼします。
 このストレスは、破壊的なので、歯を磨耗させたり、耳痛、歯痛が起こります。特に一番よく起こる問題として、頭痛があります。

☆咬合ストレスによって歯の動揺があるとき、歯周組織に炎症がなければ、そのストレスを軽減させる事により動揺はなくなります。しかし、プラックによって歯周組織に炎症があるときは、咬合ストレスがかかる事によって歯周組織が破壊され、歯牙の喪失につながる場合が多いようです。

☆歯の表面のエナメル質は身体で最も硬い組織です。一生涯咀嚼できるようにできているわけです。たとえ、加齢的に咬耗しても、下顎を動かす3つの筋肉(内側翼突筋・側頭筋・咬筋)は、働きをコントロールして、歯の上に食物が乗ったときの筋肉の収縮を最少にして歯の摩耗や破折の防止に働くのです。この機能が上手く働いている限りは、老人であっても歯列が整っていれば、そのエナメル質の咬合面は下顎運動に調和して摩耗している事が分かります。
 上下の歯がかっちりかみ合っている状態、安定してかみ合っている状態、上下の歯が最大面積接触している状態を、中心咬合といいますが、その中心咬合接触と顎関節の生理的な働きとが調和しているときは、殆どの場合、歯の摩耗も少なく、動揺も起こらないのです。

☆身体のどの組織もそうですが、その解剖的な正しい位置にない限り、上手く機能しないものです。咀嚼系でも同じ事で、咀嚼系のある部分に歪みが起こった場合でも機能して働かなければならないため、その結果無理が生じて咬合ストレスが発生し、異常な歯の摩耗が起こります。

☆咀嚼に関係する咀嚼器官は、咀嚼のほかに、飲む・吸う・嚥下する・呼吸する・微笑む・キスをする・唾を吐く・舐めるなどの働きをします。それと同時に重要な発声器官でもあります。
  このように、顎口腔系(咀嚼系)全体というのは、その働きが本当に満足に行えるように、口・口唇・舌・頬・関節・筋肉・神経がお互いにその歯に対して高度に組織化された関係を持たなければならないわけです。それが充分な調和(シンフォニー)を演奏しなければならないわけです。機能がそのシンフォニーを演ずるには、筋肉や神経が緊張することなくリラックスしていなければならないのです。

・人間の身体というのは、全て力と力のバランスの上にあるといえます。細胞膜は細胞内液の浸透圧と細胞外液の浸透圧とのバランスにあるといえます。交感神経系は副交感神経系と平衡を保っています。体の中の全ての機能はその反対方向に働く力と平衡を保っているのです。これは、基本的な自然の法則であるのです。咀嚼系においても、それぞれの部分が緊張のないリラックスした状態にすることが重要な課題なのです。
  ある歯に異常なストレスが掛かった状態のまま咀嚼をすると、ちょうど靴の中に小石が入って困ったときと同じ様な事が起こります。普通に歩くと痛いですが、しかし、つま先や踵だけを使って変な格好で歩くと、かろうじて歩く事ができるでしょう。しかし、無理をして歩いていると、踝や脹脛、膝、腰、さらに背中の方まで筋肉が凝ってきて痛んできます。靴の場合は靴の中の小石を取れば解決しますが、咬み合せの場合、夜となく昼となく、苦しめられることになります。

その異常な咬合とは、
  ・ 歯が早く失われた場合。
  ・ 歯の位置が変わった場合。
  ・ 咬み合わせが低くなった場合。
  ・ 義歯や充填物、金冠などの咬み合わせが悪い場合。
  ・ 常にパイプを咬んでいる人。
  ・ ペンや鉛筆、爪などを咬む癖がある人。
  ・ 片側だけで食事をする人。
  ・ 下顎関節自体に病気のある人。
  ・ 姿勢の悪い人。
  ・ 職業以上の習慣。
 以上のような事柄が連鎖反応的に筋肉の緊張や痛みなどに波及してくるのです。

 上顎の臼歯にかみ合わせの高い歯を入れたとします。すると、次々と以下のような事が起こってくる可能性があります
 
  @
  ↓
  A
  ↓
  B
  ↓
  C
  ↓
  D

 
 歯が冷たい物、暖かい物に感じやすくなり、しみてきます。
 
 歯が触れられると痛みを感じます。
 
 歯が動いてきます
 
 歯がすり減ってきます。
   
 対合している下顎の歯がその高い部分を避けるように変位をします。

  ↓
  
  E
  ↓
  F
  ↓
 そうして、他の歯にも摩耗が起こります。
 
 下顎が変位しますから、他の歯にも力が掛かって動いてきます。
 
 下顎が変位しますから、咀嚼筋が過度に活動し、緊張・痙攣が起こります。
  G
  ↓
  H
  ↓
  I
  ↓
  J
  ↓
  K
  ↓
 筋が痙攣して口が開けにくくなります。
 
  筋が緊張して、頭痛が起こります。
 
  歯痛・筋肉痛・頭痛が加わります。
 
  精神的な「うつ」状態になります。
 
  下顎変位と筋の痙攣が加わって、下顎関節にずれが起こってきます。
 
  L  下顎関節の円板障害と筋の痙攣が合わさって、顎関節が変性関節炎を起こす事になります。
 

 

 

セクション3 咬合系の筋肉触診検査

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