咀嚼系咬合検査
咬合系の筋肉触診検査
T.M.J.検査 [T.M.J.検査]
[咬合の分類]
咬合器による咬合分析 [咬合分析] (1)(2)
[アンテリアガイダンス]

T.M.D.検査についての見解( P. Dowson 及び Pankey Instituteによる)
 デンタルドックにおいて、T.M.D.(下顎関節症)についての検査も重要なポイントです。
  TMDは、
  @ 咀嚼筋および関連構造体を含む筋の筋膜痛と機能障害。
  A 疼痛と機能障害の訴えを生じる顎関節内障。
  B 顎関節炎あるいは疼痛と機能障害で訴えを起こしている退行性変性。
が、挙げられます。
  TMDは1つの原因を持つ単独の障害であるという単一病因ではなく、TMDが咀嚼系の口腔機能システムに影響を及ぼしている障害の集合体であると言うことを理解する必要があります。

 咀嚼系というのは、
  ・ 歯
  ・ 歯周組織
  ・ 頭蓋下顎関節
  ・ 下顎位置付筋肉など付属する筋肉
  ・ 舌
  ・ 口唇
  ・ 頬
  ・ 口腔粘膜
  ・ 関連する神経複合体
 が、属します。

 これらの問題について、歯科医は口腔科医(Oral Physician)として、咀嚼系の異常や疼痛がどのように相関関係があるかという検査診断を的確に行うことが重要であり、その検査診断の規格基準が重要になります。
 近頃、TMDと咬合の関係が否定される論議がありますが、その中では、顎関節の包内組織を包括的に評価もせず、また、正しい咬合分析も検査の手順に含まれず、社会精神的ストレスモデル(biopsychosial)として顔面痛を説明しています。
 このような見地から、TMDの患者さんの咬合との関係を否定する傾向があります。
 しかしTMDが、咀嚼筋痛を含むのであれば、偏位性咬合干渉が大いなる関係があるということは自明の事実です。このような意味からTMDの検査の中で最大嵌合位と中心位の関係を観察することは大変重要な事なのです。
 また、顎関節と歯の関係は切り離すことはできません。TMJの構造的変化を考慮せずにTMDの鑑別診断は不可能です。

 

 咀嚼筋の異常、TMJを含めた鑑別診断をすることは、歯科医の責任と言えます。

☆TMDの問題を論じるには、
@ その適切な顎関係の位置の定義。
A 咬合と顎関節の構造的変化の定義。
が、必要な問題となります。
 そして、咀嚼筋痛だけの問題と、TMJの急性退行性病変とを一緒にしないこと、又、円板偏位も完全偏位であるか部分偏位であるか、あるいは、関節そのものの変形なのか、を知る必要があります。
☆そのことのために、検査の重点は、
@ 正しい上下顎関係を検査すること。
A TMJの包内組織の状態を検査すること。
B 咬合干渉を精密に検査すること。
ということになります。
 MMDD(マルチメディア・デンタル・ドック)では、以上の点を考慮し、アメリカフロリダのパンキー研究所の咬合検査法に従い、咬合検査を組み立てました。
 歯科医は、全咀嚼系の内科医なのです。

 咬合検査は、以下の順序で行います。
  @ インタビュー
  A 筋肉触診
  B TMJの検査
  C 咬合接触の検査
  D アンテリアガイダンスの検査
  E その他咬合

1】インタビュー
 「20の健康の質問」の中にも同じ質問が含まれていますが、再度確かめる必要があります。    その他に模型の共同検査時にも指摘した歯の咬耗の問題も、咬み合わせの不調和が原因であることを話さなければなりません。
 咬合についてのアニメーションを見せ、その説明を行います。

1 咬合の不調和があると、その不調和を起こしている歯に強い力が掛かりますが、その力を避けるため下顎を前方に変位していきます。

2 下顎が歯にかかる力を避け、強く当たる歯を守るために前方に変位しますが、そのために下顎の位置決めをする筋肉(外側翼突筋)に緊張が続いて疲労し、筋肉の痙攣が起こります。
B 筋肉(外側翼突筋)の病変が他の顎を動かす筋肉(咬筋・内側翼突筋・側頭筋)にも及んで緊張し、また、首の姿勢を決める筋肉(頚板状筋・僧帽筋・胸鎖乳突筋)にまで波及します。その結果、頭痛や肩こり、開口障害などを起こすことになります。

3 筋肉(外側翼突筋)の痙攣が他の顎を動かす筋肉(咬筋・内側翼突筋・側頭筋)にも及んで緊張し、また、首の姿勢を決める筋肉(頚板状筋・僧帽筋・胸鎖乳突筋)にまで波及します。その結果、頭痛や肩こり、開口障害などを起こすことになります。  

また、関節内にも構造的な異常が見られる事があります

 
【2】筋肉触診

筋肉触診の順序  
1.頚板状筋  
2.僧帽筋 歯科医は立位でクライアントの背部より行います。
3.胸鎖乳突筋
4.咬筋
5.側頭筋
6.顎二腹筋
各々、左右側の筋肉を触診してその比較をし、圧痛の有無を入力します。
7.外側翼突筋
8.内側翼突筋
 これらの筋は、口腔内より触診し、左右比較し、圧痛の有無を入力します。


 

 このように、口腔内から遠い部位より触診を始め、だんだんと焦点を絞って口腔の方に移動していき、各部位の痛みが咬合の不調和に関係していることを患者にボディーイメージ(自分自身の身体に対する概念)として理解してもらいます。
 そのためにも、口腔周囲にどのような筋があるか、患者に自覚してもらう事が大切です。例えば、咬筋や側頭筋の触診の際には、患者に顎を動かしてもらい、各咀嚼筋が動くのを自覚できるようにします。

 


    

[参考文献]
1)Dowson .P. E.
Evaluation, diagnosis and treatment of occlusal problems, 2nd ed.
St Louis: C. V. Mosby Co, 1989:28-39
2)
Dowson .P. E. Piper M. A.
Temporomandibular disorders and orofacial pain seminar manual
St Petersburg: Center for Advanced Dental Study, 1993
3)
Dowson .P. E.
New definitions for relating Occlusion to varying conditions of the temporomandibular joint
J. Prosthet Dent, 1995
4)
Dowson .P. E.
A classification system for Occusion that relates maximal intercuspation to the position and condition of temporomandibular joint
J. Prosthet Dent, 1996
5)
Becker I. M., Tarantola G. J.
Parament of care: Temporomandibular Disorder
The Pankey Institute Level U manual
6)
Dowson .P. E.
Centric Relation
Continuum '80 Journal of the Pankey Institute
7)
Mahan P.
Pathologic Manifestations of Occlusal Disharmony
"ContinuumU" Journal of the Pankey Institute
8)
The Pankey Institute
Introduction to the Pankey Philosophy & Techniques the Examination
LevelTmanual  
9)
川村泰雄 ホリスティックデンティストリーの実践 (株)クインテッセンス出版株式会社
10)Green CS, Mohl ND, McNeli C, Clark GT,Truelove EL, Temporomamdibular disorders and science : a response to the critics, J. Prosthet Dent,1998:80:214-5.

 

セクション3 T.M.J.検査

HOME開発コンセプト機能紹介動作環境FAQ
MMDDの利用例|お問い合わせ


Copyright (C) 2001 Holis Co.,LTD All right reserved