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検査の順序について(オーラル・ツアー)

 先にも述べましたように、今までのクライアントの経験では、歯科医は「歯を見る人」と思っています。クライアントは歯科医がチェアサイドに座ると自然と口をあけて歯科医に歯を見せようとするでしょう。私たちが行う検査では「歯」や「歯肉」は後回しにして、まず自分の口腔を詳しく観察するということから始まります。口の中の舌、唇、歯肉、口蓋の状態を詳しく専門的な視点から順序よく「観察旅行」を行います。クライアントは、今までにこれほど詳しく自分の口の中を観察する経験はなかったでしょう。これらのことにより、「歯科医」から「口腔医」へと私たちに対するイメージの転換が計られ、クライアントにとって初めての経験となります。そのことにより、包括的な口腔の健康への意識が高まります。
 デンタル・ドックの重要な役割は、ただ単に歯科医が診断に必要な情報を集めるだけではなく、
 ・ 古典的歯科と健康志向の包括的な歯科との違いを理解してもらうこと。
 ・ 治療を必要とする個々の歯ではなく、包括的なシステムとして口腔の健康を見る。
 ・ クライアントが体験した症状だけではなく、検査の中に出てくる様々な異常を示すサインを知ることが健康を創るにあたって必要な情報であることを知らせる。
 ・ 歯や歯肉の状態はもちろん、咀嚼系の組織も専門的レベルでクライアント自身に知ってもらう。

 このようにデンタル・ドックは自分の健康へのモチベーションとなるように進めていかなければなりません。

セクション4
 ・ 唾液腺・リンパ節の検査
 ・ 口腔粘膜の検査 (口腔癌の検査を含む)

 これらの検査は、同時に口腔癌の早期発見の役割も担います。ここでは、舌癌や歯肉癌などの検査も入念に行われます。
 患者さんには、このような説明を行った後に検査を開始します。

「では、次に舌や唇なども見ていきます。肺癌や胃癌のように、口の中にも癌は存在していて、歯肉癌とか舌癌などと言うのですが、この検査はその早期発見にもなりますし、噛んだ時の傷などで、口の中の習慣を調べることもできます。潰瘍や何か異常を発見することにもなります。それでは検査していきましょう。」


@ 口腔周辺部
まず、口腔周辺の視診を行います。ここでは、顔色・皮膚・顔の変形について検査します。これによって、患者さんの全身状態、栄養状態、その日の体調なども検討します。
 また、顔貌の対称性は、咬筋の発達程度に関係しているので、その患者さんが左右どちら側で強く噛んでいるかの指標にもなります。
 口腔周辺部の視診は、患者さんに対面して行います。
【患者さんの咀嚼習慣の指針にもなります。】

A 触診
リンパ節や唾液腺の触診を行うことで、その圧痛や腫脹を検査します。顎下リンパ節、耳下唾液腺、頚部リンパ節、舌下唾液腺について検査を行います。
 顎下リンパ腺は歯牙の根尖部の炎症や口腔内の病変で腫脹することが多く、舌下腺の触診は唾石の検査にもなります。これらのリンパ腺を左右比較して触診し、検査します。

 
顎下リンパ節の触診

耳下腺は耳介の直下を触診します
 
深頚リンパ節の触診
 

口腔内と口腔外からはさむようにして舌下唾液腺を触診
手鏡をお持ちください。今度は唾液腺やリンパ節を調べていきます。唾液腺というのは唾液を作るところですね。リンパ節というのは、おたふく風邪の時に腫れたりする所です。この辺りも異常がある場合があるので、調べていきましょう。」

患者さんに説明を行った後、手鏡を渡し、ユニットを倒して検査に入ります。
以後、ドクターが検査し、アシスタントが入力していきます。

 

 

セクション4 ・ 唾液腺・リンパ腺の検査(2)

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